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富士ロジテック・ネクスト

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「OPS(Order Picking System)」で「t-Sort」の新たな可能性をひらく──富士ロジテックホールディングスが、+Automationとともに創る競合差別化のストーリー

富士ロジテックホールディングスは、仕分けに使われることの多い「t-Sort」をピッキングに用い、+Automationの協力の下、「OPS(Order Picking System)」を生み出した。

富士ロジテックホールディングス 東名厚木物流センター(導入当時の社名は株式会社富士ロジテック・ネクスト、神奈川県厚木市)では、複数荷主の通販物流における出荷作業を担っている。

一般的には、仕分け業務に利用されることが多い「t-Sort」だが、富士ロジテックは、競合他社との差別化を図るべく、「t-Sort」をピッキング用途で利用、+Automationとともに、「OPS(Order Picking System)」を生み出した。

「t-Sort」導入の経緯

富士ロジテックホールディングス 東名厚木物流センターの「t-Sort」導入フロアでは、化粧品やアパレル、日用雑貨など、約30社の通販物流を担っている。

もともと、同センターでは「t-Sort」を導入し、アパレルの仕分け用途に利用していた。その取り組みは評価され、富士ロジテック・ネクスト(2022年に富士ロジテックホールディングスに吸収)は、+Automationとともに、公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会が主催する「ロジスティクス大賞」を2021年に受賞している。

その一方で、2021年夏頃から、同センターでは通販物流に取り組み始めている。コロナ禍により、アパレル物流に停滞感が漂い始めていたこと、そして、会社の方針として、通販物流と食品物流に注力することを打ち出したためである。

神奈川事業部 営業部長 古川貴史氏は、「今後、通販物流に注力していくのであれば、何か競合他社との差別化になるアピールポイントが欲しかった」と当時を振り返る。
そこで着目したのが、「t-Sort」であった。先の「ロジスティクス大賞」受賞は、アパレル物流に対する評価であったが、「t-Sort」を通販物流にも活用し、競合他社との差別化創出に使えないかと考えたのだ。

通販物流、食品物流に注力し始めた同社では、割れ物などの壊れやすい商品の取り扱いも増えていった。

「このような取り扱いが繊細な商品についても、私どもが使い慣れた『t-Sort』の使い道があるのではないか?と考え、思いついたのが、『t-Sort』を仕分け用途ではなく、ピッキングに利用することでした」、このアイデアを思いついた古川氏は、さっそく+Automation 大西弘基に相談をした。

画面奥にある走路の対角上にあるインダクションから伝票を投入した後、画面右側(※t-Sortが3台並んでいる)のインダクションにおいて商品を投入する。商品は、画面奥にあるシューターに送られ、出荷作業を行う。

競争差別化手段としての「t-Sort」OPS

「通販物流は競合他社も多いですから。他社が行ってこなかったような、前例のない実績を作りたいと考えました」と、古川氏は語る。

もちろん、「t-Sort」をピッキングに利用するというアイデアは、インパクトだけを狙ったものではない。

検証の結果、商品棚からのピッキング動線、あるいは検品動作についても省力化が得られることが分かった。

「『1.5~2倍の生産性が得られるのであれば』と考えていたところ、望み通りの生産性向上が得られることが検証の結果見えてきました。そこでピッキング用に『t-Sort』を新たに導入することにしたのです」(古川氏)

ちなみに、ロジスティクス大賞を獲得したアパレルの仕分け作業は、2021年9月に別の物流センターに移管し、現在も稼働している。

最初のインダクションでは、伝票情報を読み込ませ、化粧箱、あるいは仕分け箱に伝票を投入する。
次のピッキング用インダクションに伝票情報が引き継がれ、作業員は該当する商品をt-Sortで運ばれてきた化粧箱・仕分け箱に投入する。作業員の背後に並ぶのが商品棚。
シューターは棚下に伸びており、棚の左右に設けられた出荷スペースで出荷梱包作業を行う。

「t-Sort」導入の効果

「通販物流は、一日の中で波動が大きく、人手だけで対応しようとすると、どうしても波動のピークに合わせた作業員のヘッドカウントが必要になります。これだと、作業量が少ない時間帯に作業員を遊ばせてしまうことになります。

『t-Sort』導入によって、作業員のヘッドカウントを抑えることができるようになった効果は大きいです」と古川氏は説明する。

補足しよう。
通販は、「当日オーダー、当日出荷」がデフォルトである。例えば、ある通販事業者における出荷作業では、オーダー集計処理を締めるタイムスケジュールの都合上、昼一に出荷作業が集中する。人手、すなわち人海戦術によって出荷作業を行うと、稼働が最大化するピーク時(この例では昼一)に合わせて、作業員のヘッドカウントを揃えなければならない。

「t-Sort」の生産性は高い。作業量が増えても吸収できるため、「t-Sort」があれば、波動によらず、作業員を一日通じ平準化して稼働させることができる。

富士ロジテックホールディングス 東名厚木物流センターでは、「t-Sort」導入前、作業員10名(一日)で稼働していたが、現在は5~6名で対応可能になった。つまり、一日40時間以上の工数削減につながったのだ。

別の効果もあった。
「『t-Sort』を導入したことが、お客さま(荷主)に対する安心感につながっています。通販物流の取り扱いを増やしていきたい当社にとって、これも『t-Sort』導入の大きな効果です」と古川氏は語る。

通販の出荷量が増えれば、そのコストも増加していく。これは致し方ないことなのだが、荷主の立場としては、コスト増加幅は最低限に抑えたい。そこで「t-Sort」を利用し、作業員の人件費増加を抑制するのだ。

「お客さまとしては、『t-Sortを導入した物流センターであれば、出荷量が増えたとしても極端な出荷コストの増加はありませんね』という安心感につながるわけです」(古川氏)

+Hub×OPS(Order Picking System)という、新たな使い方

+HubにおけるOPS(Order Picking System)機能の概要

+Automation 大西は、「当時、ピッキングに『t-Sort』を使うというアイデアはあったが、実績がなかった」と振り返る。

OPSは、富士ロジテックのアイデアによって製品化したのだ。

富士ロジテックホールディングス 東名厚木物流センターでは、複数荷主の通販物流を受託している。そのため、「t-Sort」のような物流ロボットを導入し、業務プロセスで運用する上では、最大公約数として「どの荷主の通販物流でも汎用的に行うことができる仕組み」を編み出す必要があった。

「+Hubは設計思想がシンプルなので、通販物流を受託する上で、とても汎用性の高い仕組みを生み出すことができました」(古川氏)

結果、古川氏がOPSのアイデアを大西に相談してから、わずか3ヶ月で、OPS、走路レイアウト、業務設計などが完成し、稼働へと至った。

RaaS(Robotics as a Service)のアドバンテージ

古川氏は、物流ロボットや、倉庫の自動化について、「棚搬送ロボットとか、GTP(Goods To Person)を実現しようとすると、まとまったビジネス規模が必要になる」と、課題を指摘する。

物流事業者の立場では、受託したビジネスの規模感や取り扱う物量はコントロールしにくい。これらをコントロールするのは、あくまでお客さま(荷主)である。

「その点、RaaSはありがたいです。もし思い通りにビジネスが進まなかったとしても、すぐにやめられますからね」(古川氏)

神奈川事業部 営業部長 古川貴史氏

「未来への投資は必要」、富士ロジテックホールディングスが「t-Sort」にかける期待

物流業界は、未だにアナログな業務が多く、他産業に比べて、デジタル化や、生産性向上・省人化に対する取り組みが遅れていると指摘されることが多い。紙伝票やFaxの多用や、人海戦術ありきの現場はその典型である。
この現状に対する改善策として、「t-Sort」のような物流ロボットや、物流ソリューションベンダーが注目を集めているのは、ご承知のとおりである。

古川氏は、「今の日本は人件費が高くないので、人海戦術のほうがコストメリットが出るケースもある」とは言いつつも、「(富士ロジテックの考え方として)最新の物流テクノロジーには触れておかないと、市場の変化には対応できない危惧がある。だからこそ、未来への投資は必要です」と語る。

とは言え、企業が出せる予算には限りがあるし、またリスクヘッジも必要である。
だからこそ、RaaSというリスクの低い手段と、アイデア勝負に応えてくれる+Automationを、富士ロジテックホールディングスは選んだのだろう。

スペック

荷主:複数の通販事業者
取り扱い商材:化粧品や日用雑貨など
t-Sort活用:通販出荷物流センターにおける、ピッキング作業
特徴:OPS(Order Picking System)を新規開発
導入台数:t-Sort cb15 10台
シュート設置数:1間口(最大99の間口設定が可能)
走路の専有面積:33坪

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