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SBSリコーロジスティクス 物流センター関東

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「ロジスティクス・テクノロジー(LT)×ITで物流を進化させる」──SBSリコーロジスティクスが「t-Sort」に期待をかける背景

「"ロジスティクス・テクノロジー(LT)×IT”で成長するメガベンチャー」
──このようにうたうSBSグループのマインドを実践すべく、SBSリコーロジスティクスのTC型物流センターであるSBSリコーロジスティクス 物流センター関東では、「t-Sort」を研究し、さらなる省力化・効率化を目指している。

SBSリコーロジスティクス 物流センター関東(埼玉県草加市)は、複数荷主のEC物流出荷品を取り扱うTC型物流センター(Transfer Center、通過型物流センター)である。「t-Sort」は、SBSグループが求める「ロジスティクス・テクノロジー(LT)」の一つとして、期待をかけられている。

「t-Sort」の利用状況と評価

SBSリコーロジスティクス 物流センター関東で仕分けされた商品は、ラストワンマイル配送を担う物流拠点に出荷される。「t-Sort」によって仕分けられた商品は、作業員の手で、カゴ台車ないしボックスパレットに積み込まれる。

「t-Sort」について、経営企画本部 ロジスティクステクノロジーセンター LT推進部 LT推進二課 山崎正剛氏は、「限られた小スペースでも導入できる優位性があります。一般論ですが、マテハンによっては、導入する際に庫内のレイアウト変更を強いられるケースがあります。レイアウト変更を行うと、作業動線や、オペレーションそのものを変更しなければならないこともあります。
ところが『t-Sort』は、レイアウト変更なく導入できたので、作業動線を見直す必要がありませんでした」と評価する。

山崎氏は、「t-Sort」の優位性として、RaaS(Robotics as a Service)で提供されるアドバンテージも挙げる。

「私ども導入する側の立場からすれば、初期投資が高額となるマテハン(※ベルトソーターや自動ラック、ロボットなど)は、導入リスクが高いです。
導入後、『どうやらこのマテハンは、思うような効果が出ないな…』と分かったとしても、すぐに使用を取りやめることは難しいです。現実的には、減価償却が終わるまで、だましだまし使い続けざるを得ないでしょう。
当然、こういったマテハンは、万が一事業撤退を検討せざるを得なくなった際には、足かせとなります」(山崎氏)

対して、「止めたいと思ったら止めることができる」RaaSのメリットは大きい。
導入したマテハンの減価償却という足かせにとらわれることなく、「リスクを最小限に抑えた上で、『本当に使える物流ロボットはどれなんだろう?』という探究を続けられるRaaSのメリットはとても大きい」と山崎氏は評価する。

「t-Sort」の導入効果

「実は、品質、速度、コストとも、『t-Sort』は、『t-Sort』導入以前に行っていた手作業によるオペレーションよりも、劣る点もあるんです」と山崎氏は少し言いづらそうに説明してくれた。

まずは品質について、補足しよう。
「t-Sort」導入前、作業員は、カゴ台車・ボックスパレットに積み替える段階で、ハンディターミナルを使い、検品していた。
対して、「t-Sort」導入後、検品は走路の両端に設置された計4か所のインダクションで行われる。作業員は、シューターに並んだ商品を、シューター後方に置いたカゴ台車・ボックスパレットに積み替えるだけである。

「『作業を単純化できた』と喜んでいたら、実は作業を単純にしたがために、凡ミスが発生するようになってしまったのです」と、関東支社 埼玉支店 保管課 課長 稲持実紗氏は説明する。

商品積替え作業が単純化されたのは良いことだ。ハンディターミナルも使わないし、もちろんその使い方を覚える必要もない。後述するが、単純化の実現によって教育と管理の手間も省力化できた。
だが、「荷物を持ち上げて、振り返り、後ろに卸す」という単純作業を繰り返しているうちに、なぜか隣のシューター用のカゴ台車・ボックスパレットに、誤って積んでしまうというミスが発生するようになった。

単純化した作業において、なぜか発生してしまう「うっかりミス」──心理学では、こういったヒューマンエラーを「スリップ」と呼ぶ。物流業界に限らず、ありとあらゆる業界において悩ましい「スリップ」の落とし穴に、SBSリコーロジスティクス 物流センター関東もはまってしまったのだ。

経営企画本部 ロジスティクステクノロジーセンター LT推進部 LT推進二課 竹内悠氏は、「『シューター間の距離を広げる』『間仕切りを設ける』といった対策を講じることで、ヒューマンエラー減っているのですが…」と苦笑する。

t-Sort導入が作業を単純化したことで、経験の浅いアルバイトであっても容易に作業ができるようになった。しかしその反面、「間違って隣のかご台車・ボックスパレットに載せてしまう」というヒューマンエラーが発生するようになってしまったのは悩ましい。
対策としてフィルムを下げた間仕切りも導入している。
他にも、シューター同士の間隔を広げたり、間仕切りを設けるなどの対策も行っている。

速度とコストについても補足しよう。
竹内氏は、「今のところ、人海戦術で行ったほうが作業時間は短縮できるし、コストも『t-Sort』の方が高くついています」と説明する。

ただし、コストについて、竹内氏は「『t-Sort』の稼働時間が、現時点では15:30~22:00に限られているためです」と補足する。

「稼働時間を伸ばす」、あるいは「物量を増やす」ことで、「t-Sort」のコストメリットが出てくるという。
山崎氏は、「これは『t-Sort』の課題ではなく、当社の営業課題ですね」と考えている。

「t-Sort」がもたらした定性的な効果

「とは言え、作業員の管理・教育や、労働環境の向上といった定性的な観点で評価すれば、『t-Sort』の効果は大きいです」と稲持氏 は語る。

SBSリコーロジスティクス 物流センター関東では、18時までは主婦や学生が中心で、18時以降はWワークの会社員など加わってアルバイトとして働いている。経験が浅いアルバイトもいる中、「t-Sort」導入以降は教育や管理の手間が減ったおかげで、常駐する社員の数も減らすことができたという。

また、SBSリコーロジスティクス 物流センター関東には冷暖房装置がない。そのため、「t-Sort」導入以前の夏は、汗だくになって仕分け作業を行っていたが、「t-Sort」導入以降は荷物を持って歩く距離が大幅に減ったこともあり、労働環境は改善したという。

同営業所では、走路の両端にインダクションを設けている。また、輸送方面を表す着店コードと、貨物追跡用の問い合わせ番号を一度に読み取ることが可能なスキャナーを導入している。

「t-Sort」を導入した理由

「SBSグループ3カ年経営計画 」(2023年2月10日)より 。SBSホールディングスWebサイトより引用。

SBSグループは、「”ロジスティクス・テクノロジー(LT)×IT”で成長するメガベンチャー」を中期経営計画で打ち出した。

「あらゆる顧客の物流ニーズに応えるとともに、社会と共生し信頼される企業を目指す」──そのために打ち出されたのが、先のスローガンなのだ。

山崎氏は、「SBSグループとしては、省力化・省人化が命題としてあり、常に物流ロボット等のマテハンについても研究と実証を行っています」と説明する。

実は、SBSリコーロジスティクスでは、2020年に2回、「t-Sort」の検証実験を行っている。「t-Sort」を本採用したのは、3回目の検証実験の結果、SBSリコーロジスティクス 物流センター関東にて、効果が出る見通しが立ったためである。

山崎氏は、「実は現在の『t-Sort』運用も、研究的な位置づけにあるのですが」と前置きをした上で、「検証実験の時から、何度も何度も走路レイアウト案を作成してくれるなど、+Automationは提案力が高い」と評価する。

竹内氏は、「新しい提案も素早く作ってくれます」と補足した上で、「不具合発生時の担当者と、当社からの要望に応えてくれる担当者を、それぞれ用意してくれるのはありがたいです」と+Automationのサポート体制を評価する。

経営企画本部 ロジスティクステクノロジーセンター LT推進部 LT推進二課 山崎正剛氏(左)と関東支社 埼玉支店 保管課 課長 稲持実紗氏(右)

聞けば、SBSグループでは、独自に各社の物流ロボットやマテハンの検証・実験を行うラボを設け、日々「ロジスティクス・テクノロジー」の研究を行っているという。SBSリコーロジスティクスが「t-Sort」を導入したのは、「t-Sort」自体の性能、RaaSの可能性を見言い出したこともあるが、+Automationの提案力・サポート力を評価してくれた結果なのだ。

ロジスティクス・テクノロジーとITによって、物流の進化を目指すSBSグループが、「t-Sort」、そして+Automationという触媒を得て、今後どのような進化を遂げるのか、注目していこう。

スペック

荷主:複数
取り扱い商材:多品種小ロットのEC商材
t-Sort活用:TC型物流センターにおける、多品種小ロット仕分け作業
特徴:t-Sort cb30
導入台数:25台
シュート設置数:24間口
走路の専有面積:200㎡

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